【実録】14人の正体を追って、GA4の市区町村まで掘った日 ── 答えは Iowa の Google データセンターだった

Iowa から、来てた。— USの14人を追いかけたら、Iowa の Google に着いた。第15回アイキャッチ画像。計測・分析カテゴリー。 計測・分析
非エンジニアAIラボ - 第15回

※本記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。 ※GA4 の数値は2026-05-06時点。サンプル数12のデータを元にした推論を含み、断定ではなく「黒寄り」「グレー」の濃淡で書いています。

はじめに

4日前(2026-05-02)、私は第14記事 で予告しました。

USの14人は、誰なんだ? 次の記事で「USの14人の正体を確かめに行く」をやろうと思います。

それから4日。 今日(2026-05-06)、その答え合わせをしに行きます

ただ正直に書いておくと、私はやっぱり GA4 の管理画面が苦手です。前回より少しは慣れたはずなのに、「参照元レポートはどこ?」「市区町村別はどう開く?」と、また迷子になりました。なので今回も、Claude(=このブログの相棒AI)に画面操作を任せて、私は隣でモニタリング、という形で進めました。

結論から先に書きます。

12人のうち、6人は Iowa(アイオワ)の小さな町から来ていた。そこは Google のデータセンターがある町だった

今日はこの「Iowaに辿り着いた4日間」と、4つの仮説のうち何が黒で何が白だったか の話です。GA4 の市区町村別レポートと参照元/メディアレポートを使って、14人を1人ずつ追跡した記録です。

TL;DR(忙しい人向けまとめ)

項目内容
いつ2026-05-06(第14記事から4日後)
何を見たGA4 過去7日の国別/市区町村別/参照元別
数字US 12人、うちCouncil Bluffs(Iowa)6人
Council Bluffs の正体Google が大規模データセンターを置いている町
4仮説の判定AIクローラー=黒 / 海外コミュニティ=白 / X英語圏=グレー / 西海岸データセンター=黒
結論候補12人のうち少なくとも半数は、参照元を伏せた、Iowa の Google から来ているプログラム(ただし断定不可)
副産物の発見ドイツが完全消失(=第14記事の8人は、窓のスライドで抜けた)
結論数字を「町名」と「参照元」まで分解すると、見えるものが大きく変わる

第1章:あの14人の続きを取りに行く

第14記事 を読んでいない方のために、ここまでの流れを2行でおさらいします。

  • 第14記事:過去7日のアクティブユーザーが27人 → 42人に増えていた。国別ではUSが14人で最多になり、ドイツの相対比率は半減。「USの14人は、誰なんだ?」が次の問いとして残った。
  • 仮説は4つ立てた:AIクローラー説/海外コミュニティ説/X英語圏フォロワー説/西海岸データセンター説

その4仮説の答え合わせが今日の記事です。

専門用語かみくだきメモ

  • AIクローラー = ChatGPT や Claude、Perplexity といった AI が学習や検索のために自動で読みに来るプログラム
  • 海外コミュニティ流入 = Reddit や Hacker News などの海外掲示板で誰かが私のブログにリンクを貼って、人が流れてくる現象
  • X英語圏フォロワー = X(旧 Twitter)の英語圏ユーザーが私のアカウント@mona_ai256 を見つけて流入してくる現象
  • 西海岸データセンター = Amazon AWS や Google が、サーバーをまとめて置いている 米国西側の巨大施設。ここから動くプログラムは「アメリカからのアクセス」に見える
  • 参照元(リファラ) = 「どこのページから飛んできたか」の情報。直接URLを打って入ってきた場合は「参照元なし((direct)/(none))」と記録される

第2章:数字を見る前に、予想を書く

第14記事 で学んだのは「結果を見る前に予想を書け」でした。前回それを試したら、予想と現実のズレで、自分の理解が甘いところが浮き彫りになりました。今回もまず予想を書きます。

私の予想(2026-05-06朝、画面を開く前) – US 14人の半分(7人前後)は AIクローラー – 残り半分(7人前後)は X からの英語圏フォロワーReddit/HN からの流入はおそらくゼロ(英語ブログを書いていないし、海外サイトに紹介された記憶もない) – 西海岸データセンター説は AIクローラー説とほぼ同じ現象を別角度から見ているだけだろう

私の心理:「Iowa」みたいな具体的な地名が出るとは、まだ思っていません。漠然と「西海岸(カリフォルニア・オレゴン・ワシントン)」くらいのイメージで西海岸説を立てていました。

この予想を握ったまま、画面を開きに行きます。

第3章:GA4を開く ── Iowa の小さな町

最初に GA4 のホームを開きます。過去7日のアクティブユーザーは 24人(=第14記事時点42人より減少)。窓が4日スライドして、ドイツ集中時期のデータが抜け落ちている前兆です。

ここで Claude(相棒AI)に「過去28日 → 過去7日 に窓を切り替えて、第14記事と比較しやすい状態にして」と頼みました。第14記事のいちばん大きな反省=「比較するなら窓を揃える」を、今回は最初からやります。

国別を見る

過去7日第14記事時点(過去7日)
🇺🇸 United States1214
🇯🇵 Japan811
🇨🇦 Canada22
🇰🇷 South Korea20
🇩🇪 Germany08

3点、目に飛び込みました。

  1. USは14 → 12でほぼ変わらず
  2. Germany が完全消失(=8 → 0)
  3. South Korea が新しく2人

第14記事で「ドイツ8人がボット疑惑の主役」と書きましたが、4日経ったら8人とも窓の外に出ていました。これは予想通り(=ドイツのアクセスは2026-04-22前後に集中していた)で、第14記事の伏線が回収された形です。

市区町村別が、衝撃でした

市区町村人数場所
Council Bluffs6🇺🇸 Iowa(アイオワ)
Aspen2🇺🇸 Colorado(コロラド)
Anyang-si2🇰🇷 韓国
Fukuoka2🇯🇵 福岡(=私本人)
Osaka2🇯🇵 大阪
Ageo1🇯🇵 上尾(埼玉)
Bartlesville1🇺🇸 Oklahoma(オクラホマ)

画面を見て、私の口から出た言葉は、自分でも意外な反応でした。

「Council Bluffs?……これ、Google のデータセンターがある町じゃないか?」

完全に自分でも驚きました。Iowa の人口6万人ほどの小さな町の名前を、私が知っていたことに。きっかけは「Google データセンター」関連のニュースを過去にどこかで読んでいたことだと思いますが、その記憶の点と GA4 の市区町村別の点が、頭の中で繋がりました。

調べると、Google は実際に Council Bluffs に大規模データセンターを構えています(2007年から運営、Google が公表している Iowa 施設の所在地)。市区町村別の表で、もう一つ気になったのは過去28日のレポートで別途確認した Boardman(=Oregon の AWS データセンターの町、過去28日で2人観測)。

地理的に補足すると、Council Bluffs は 米国中西部のアイオワ州、ネブラスカ州オマハの対岸に位置する人口6万人ほどの町です。「西海岸」と呼ばれる地域ではなく、地図上ではアメリカ大陸の中央寄り。「西海岸データセンター」というぼやけた予想が、いきなり「Iowa の Google」にまで解像度が上がった瞬間でした。

専門用語かみくだきメモ

  • Council Bluffs(カウンシル・ブラフス) = アメリカ中西部、Iowa 州の人口6万人ほどの小さな町。Google が大規模データセンター(=巨大なサーバー倉庫)を置いていることで、技術界隈では知られている
  • Boardman(ボードマン) = アメリカ西海岸の Oregon 州の小さな町。Amazon AWS のデータセンターがある
  • データセンター = サーバーを何百〜何千台もまとめて置いてある、巨大な倉庫のような施設。AIクローラーや検索エンジンのクローラーは、こういう施設のサーバーから動いていることが多い

第4章:参照元を見るために、ライブラリを公開した

市区町村だけでは「何が Council Bluffs から来ているのか」がわかりません。AIクローラーなのか、Google社員のリモートワークなのか、Iowa 在住の偶然の読者なのか。これを切り分けるには 参照元(=どこのページから飛んできたか) を見るしかありません。

つまずき:参照元レポートが標準で見えない

GA4 のホームから「参照元レポートを開いて」と Claude に頼んだら、「ビジネス目標コレクションには参照元レポートが含まれていません」 と返されました。

「コレクション」というのは、GA4 の左サイドバーに並んでいるレポートの まとまり(=テーマ別の引き出し)。私のサイトは開設時に「ビジネス目標」というコレクションが選ばれていて、その引き出しには「集客 → トラフィック獲得」レポートが入っていない仕様でした。

これを開けるには、「ライフサイクル」コレクション(=ユーザーの流入から離脱までを段階別に見るまとまり)を 公開 する必要があります。デフォルトでは非公開になっていて、明示的に「公開」操作をしないとサイドバーに出てこない。

操作は3ステップで済みました。

  1. GA4 左メニューの一番下「ライブラリ」をクリック
  2. ライフサイクル」コレクションの右上の「⋮」(=三点メニュー)をクリック
  3. 公開」を選ぶ → 「ライフサイクルをすべてのユーザーに公開しました」と表示される

これだけです。設定は1回限りで、以降ずっと使えます。「ビジネス目標」と「ライフサイクル」は両方公開しておくのが標準 だと、今日学びました。

参照元/メディア別レポートを開く

ライフサイクル → 集客 → トラフィック獲得 を開いて、ディメンションを「セッションの参照元/メディア」に切り替えると、こうなりました。

チャネル参照元/メディアセッション比率エンゲ率滞在時間
Direct(direct) / (none)2847%39%55秒
Organic Socialt.co / referral2338%74%1分51秒
Referralpub.a8.net / referral610%50%29秒
Organic Searchgoogle / organic35%33%31秒

ここでも、自分の口から思わず言葉が出ました。

「Direct が 47%? しかも参照元なし(=(direct)/(none))? これ、典型的にクローラーの動きじゃない…?」

普通の個人ブログで Direct が 47% を超えることは滅多にありません。Direct とは「URL を直接打ち込んで来た人」または「ブックマークから来た人」、もしくは 参照元情報を送ってこないアクセス(=クローラーやスクレイパー)の3つに大別されます。

開設して2週間しか経っていない私のブログを、わざわざ URL を直打ちしてくる人ブックマークしている人は、まだほとんどいないはずです。残るは……?

各参照元の意味

  • Organic Social t.co / referral(23セッション、エンゲ率74%、滞在1分51秒):t.co は X(旧 Twitter)の短縮URLドメイン。ほぼ100% Xからの流入です。エンゲージメント率も滞在時間もダントツに高く、真の読者はここに集まっています。
  • Referral pub.a8.net / referral(6セッション):A8.net の管理画面プレビュー機能経由の遷移(=成果計測対象外)。私自身が広告動作を確認した影響と推定される(=自己アフィリの不正クリックではなく、ASP管理画面の通常動作)。
  • Organic Search google / organic(3セッション):Google検索からの自然流入。開設2週間でこの数字なら想定範囲内です。
  • Direct (direct) / (none)(28セッション、エンゲ率39%、滞在55秒):ここが今日の本題。低エンゲ率+短時間滞在+参照元なし は、典型的に「機械が見に来ているパターン」です。

第5章:4仮説の答え合わせ ── 黒2、白1、グレー1

ここまでのデータを使って、第14記事末尾で立てた4仮説を判定します。

仮説1:AIクローラー説 → 🔴 黒寄り

根拠:

  • Direct 28セッションが (direct)/(none) で来ている(=参照元を送らない=クローラーの典型)
  • 市区町村別で Council Bluffs(Google データセンター)6人
  • エンゲージメント率39%・滞在55秒は人間の読書行動とは違う

ただし注意:GA4 はそもそもbot検出済みのクローラーを除外する仕様です(=IAB の bot リストに基づく自動除外)。なので「Council Bluffs から来た6人」は、bot として検出されなかった種類のクローラー(=ブラウザを名乗って動く高機能スクレイパー、AIエージェント等)である可能性が高い。

仮説2:海外コミュニティ流入説(Reddit/HN) → ⚪ 白(否定)

根拠:

  • Referral カテゴリは pub.a8.net のみ(=A8.net管理画面)
  • Reddit/Hacker News/海外エンジニアコミュニティからの流入は0

私の予想は当たりました(=ゼロだろう)。英語のコンテンツを書いていない以上、これは予想通りです。

仮説3:X英語圏フォロワー説 → 🟡 グレー

根拠:

  • Organic Social は確かに 23セッション(t.co)で多い
  • しかし「英語圏か日本語圏か」は GA4 の参照元/メディアレポートでは判別できない
  • @mona_ai256 は日本語アカウントだが、英語圏のテック界隈は「日本人開発者の実況」を観測することがある

判定:GA4だけでは結論が出ない。X側のフォロワー国別を別途見る必要がある(=これは記事の射程外)。

仮説4:米国データセンター説 → 🔴 黒

根拠:

  • Council Bluffs(Iowa, Google DC)+ 過去28日で観測された Boardman(Oregon, AWS DC) で確実
  • ただし「西海岸」と書いていたが、Iowa は中西部。私の予想の地理感は曖昧でした
  • 厳密には「米国データセンターの町」と表現するのが正しい

仮説1とほぼ同じ現象を別角度から見ているだけ、という当初の予想は当たり。

結論(限定的推論)

US 12人のうち、少なくとも約半数は Iowa/Oregon のデータセンターから来ている、参照元を伏せた何らかのプログラム(=AIクローラーないしスクレイパーの可能性が高い)。

ただし、断定はできません。理由は3つ:

  1. N=12 は統計的根拠にならない(サンプルが少なすぎる)
  2. 市区町村は IP からの推定で、実際の住所と必ず一致するわけではない
  3. Council Bluffs に住んでいる Google 社員のリモートワークアクセスや、Iowa 在住の偶然の読者という可能性も理論上はある

それでも、Direct 47% + 参照元なし + Council Bluffs 6人 の3点を同時に満たす説明として、AIクローラー仮説が一番自然です。

つまずきポイント・備忘録

つまずき1:GA4ホームの「ウェブ/アプリのトラフィック概要」に参照元データがない

「ビジネス目標」コレクションには「集客 → トラフィック獲得」レポートが含まれない仕様。GA4 を導入した直後の方は、ライフサイクル コレクションも公開しておくのが標準的な運用です。

つまずき2:ディメンション切り替えのUI

「セッションのデフォルトチャネルグループ」のドロップダウンを開いて、「トラフィック ソース → セッションの参照元/メディア」を選ぶと、表のディメンションが切り替わります。プライマリディメンションを丸ごと置き換えるには、現在のディメンションを「×」で消すか、新しいディメンションを上から追加します。

つまずき3:断定したくなる衝動を抑える

「Council Bluffs = Google データセンター = AIクローラー確定」と書きたくなりましたが、N=12 では断定できません。「黒寄り推定」と書いて、判定の限界を読者に伝える方が、長期的には信頼に繋がるはず。第14記事「分からないことに正面から向き合うのが、実録ブログの強さ」の精神を、今回も意識しました。

所要時間・難易度

  • 所要時間:約1時間(=GA4のライフサイクル公開+市区町村+参照元レポート+解釈)
  • 難易度:★★★★☆(=ライフサイクル公開操作+ディメンション切り替え+仮説判定の限界の見極め)
  • つまずきポイント:3つ(レポート構造の癖+ディメンション操作+断定回避)

終わりに

第14記事「自分を消した4日後、GA4を開いた日 ── 27人はどこへ行ったのか」を書いた4日後、14人の正体を追って Iowa まで来ました

予告した「USの14人は誰なんだ?」の答えは、少なくとも半数は Iowa の Google データセンターから来ている、何らかの自動アクセス

第14記事で「期待外れだったが、別の発見が積み上がった ほうが、実録としては誠実」と書きましたが、今回は 期待通りに「黒寄り」が出た 例。それでも「断定はできない」という限界はそのまま残ります。数字を「町名」と「参照元」まで分解する ── このひと手間で、見えるものが大きく変わる、という学びの記事でした。

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